ウルトラマンネクサス命名のひみつ(仮題)

(漢字の)名前に秘密が込められたウルトラマンネクサス。この研究(?)はドラマに対してのものであり、実在の人物のお名前とは関係ございませぬ。

再再見ネクサス・第6巻(#21-#24)二人目の物語が終わる(え? 一人目は?)

メモ書きをもとにして再構成しています。いまは映像を観れないので、
エピソードが前後の話に潜りこんでいるかもしれません。

 

#21 受難ーサクリファイス

佐久田ーサクリファイスー・・・・いえ、なんでもありません。(今のところは)

 

シャンパンの泡みたいに、メタフィールドが崩壊していく・・・が、ゴルゴレム、引っ張った甲斐も無く、あっさりやられちゃいましたね。怪獣らしい怪獣だったのに・・・

 

TLTの白防護服部隊が、疲労困憊した姫矢を確保(拉致)、
保呂草が命と引き換えに撮った写真も、MP(メモリー・ポリス)がヨタ与太記事に紛れ込ませ、
その写真を新聞社に送りこんだ根来さんも、MPに確保され記憶を消されそうになりますが、
根来流忍法その3・猫だましで からくも脱出。

 

松永要一郎管理官は姫矢の力の秘密を探り、自らのものにしようとこだわり(なお、この二人は男性で「女」が名前に入っている同士)、ピーーーーーー、と、心電図をフラットにしてしまいます。管理官の電飾バイザー姿は「アナログ・タイムズ」でオマージュされたのだろうか・・・

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姫矢の身体は、ウルトラセブン最終回(正確には最終回一つ手前で言及)のごとくダメージが蓄積しており
亡霊みたいに(←ホログラムですから)姫矢の枕元に立ったイラレ吉良沢(イラストレーター)は、
「今度その体で戦えば本当に死ぬかもしれないよ」と、セブン上司のごとく警告するのですが、
姫矢さんがそれを聞き入れるわけもなく・・・

 

そうまでして、姫矢の探し求めるものとは?

 

#22 安息ーキュアー

そういえば、黒沢清監督作品の「CURE」に、佐久間という精神分析医が登場するのですが、

佐久間ーサクリファイスー・・・・いえ、なんでもありません。(今のところは)

 

「CURE」の名づけも、なかなか面白い法則(しかも映画そのものの運動に絡んでいる)があるのですが、またいずれ番外編にて取り上げようと思っています。

 

それはさておき。

地獄の饗宴。(←溝呂木談)

 

姫矢「おれは命を捨てるつもりはない。だがそれでもやらなければならないときもあるんだ」


・・・イラレの助言によりエボルトラスター(変身道具)が活性化し、蘇生してTLTから(テレポートで)脱出した姫矢は、佐久田が根来(逃亡中)を待つ公園に現れた。

 

取り残された松永管理官は、イラレ吉良沢に、わざと姫矢を逃がしたのではないかと問い詰めるのだが・・・
温和に・慇懃に笑いつつ、ふっと怖い顔になる(「こんガキゃー」みたいな)松永管理官が恐ろしいです。

しかし、まあ、姫矢からウルトラマンの「オーバーレイ・シュトローム(光線技)」の秘密は盗みだし、それと同等のバニッシャーをクロムチェスター(戦闘機)に組み込むことはできました。

 

・・・松永管理官の行動原理って、何なのでしょうね~? 同じ組織に居ながらも、吉良沢とは微妙なところで違ってる気がするのですが、
ビーストや来訪者の来る前に戻りたいが、戻れない。ならば、来訪者無しの人類の自立を目指したい。そのためには、他者からの侵略や干渉を受けないだけの強大な力が必要だ・・・という感じでしょうか。
一方の吉良沢くんのほうは、そこまで深くは考えてはいない気が。(柔軟なのだともいえますが)


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さて、MPから逃げる根来さんは、世界UFO研究会を名乗る謎の3人組の謎の事務所にかくまわれたわけですが・・・
この3人、
    * 
山田太一郎:斉藤暁(Episode.21 - 23)
    * 
青野康:佐藤亮太(Episode.21 - 23)
    * 
広川武雄:野仲功(Episode.21 - 23)

wikipediaより

 

「UFOに誘拐されて体にチップを埋め込まれた男の話もあったりなんかして~」
ああ、広川太一郎・・・

てなわけで、この3人は声の出演で有名な お3方
山田康雄
青野武
広川太一郎・・・
・・・の姓名を組み替えているわけですが、

 

名前の法則からいうと、
山「田」は、井「畑」のごとく犠牲に供され、
広「川」武「雄」は、秘密の記憶にかかわり、姫矢「准」同様の鳥系のはずなのですが、
これらは全く当てはまらないのです。
 
というのは、UFO研究会の3人の名前は、偽名だから。
 
山田の正体は、FBI捜査官のウェイン・チャン(中国系?)、
(何故日本にFBI? とも思うが、仮面ライダーの滝からの伝統なのか・・・)
他の二人も、まあ当然、何らかの本名を持つのでしょう。
 
松永管理官の雰囲気(特に襟)が、「謎の円盤UFO」のストレイカー司令(声:広川太一郎)(・・・じゃないや、もう一人の冬月先生ぽい人)ぽかったり、
TLTは、S.H.A.D.O.同様、秘密組織だったりするので、
どうせならそこは(山田康雄さんではなく)、「謎の円盤UFO」の吹替俳優の名をミクスチャーするべきだったのでは(小林昭二さんとか)、と思うのですが(青野さんは、いろいろな役で声を当てています)、このあたりが偽名の偽名たるユルさか・・・

 

なお、偽名に力が無いこのネクサス世界の場合、
その名前の持つ力を入手しようとすれば、
交換するか、奪うかしかないのですが、
ラスボスはそれに関して、けっこう面倒な手続きを取っています。
wiki知識なので、違っているかもしれませんが)
それについては、また今度。

 

今は、足いじってる(←Mr.ゲソ痕・科捜研所長への布石?)久保田のおっさん(違)の発言に戻りましょう。
山田「それともビーストの話でもしようか・・・異星獣・スペースビースト(←サブタイトルとしては出てきているが、作中では初めての呼び名か)が初めて発見されたのは20年前、アメリカ・コロラド州でのことだった・・・」
30の真実に70のウソを混ぜたら、もうそれ何が本当か分かんなくなるのでは?
シャノンの定理の冗長度って、そういう意味じゃないよね? とは思うのですが。

 

#23 宿命ーサティスファクションー 

珍しくサブタイトルの漢字とカタカナの意味が合わない。

 

ビースト(触手のみ)は7つの場所で人間をさらい、
(名前の通り「再」び現れた)「溝」呂木は、佐久田を誘拐、
幻影の中、なんかよくわからない まがまがしい所に送りこみます(サクリファイス・・・カードゲームでは生贄にささげることを俗に「サクる」と言う)。

 

ナイトレイダーのほうでは、イラレ吉良沢の解析により、「終焉の地」を導き出す・・・
平木「終焉の地?」
隊長「黙示録に記された、最終決戦の場所だ」←おお、やっぱり聖書にもお詳しい(ガメラ2感)。

 

七つ目の封印が解かれし時
闇の扉は開き
終焉の地へと通じる

 

・・・開き・・・平木(詩織)・・・時・・・闇・・・?(さすがにそれは深読みしすぎ)

 

黙示録に登場する7つの教会の位置、それが確定できているというのが驚きなのですが、
終焉の地への入り口は、分かる人には分かる「新宿中央公園」(放送当時、分かる人がすごく限られてたのが問題なのだよな)

 

溝呂木(佐久田へ)「はるか宇宙から飛来した光・・・やつ(姫矢)はその光に選ばれ、銀色の巨人になった。だがやつは、その力の価値をわかっちゃいない」
では溝呂木の考える「その力の価値」とは何なのか?

 

UFO研究会にサポートされた根来のほうは、帝都の秘密地下通路を使って「終焉の地」入り口へ。(音楽:川井憲次なので、パトレイバー2感が・・・っ)


ビーストに襲われるも、姫矢がヒーローっぽく登場。
結局、終焉の地に向かう姫矢准を送るのは根来甚蔵になりました。(しつこいようだが、この二人には「臣」を共通に持つという関連がある)

 

「おれが戦っているのは、宿命です!」と、ついに答えを出した(か?)姫矢。
※「fight against 宿命」「because of 宿命, I fight」2通りの解釈ができる

 

・・・だが、終焉の地に突入したナイトレイダーご一行が見たのは、
はりつけにされているウルトラマンだった! (ウルトラセブン「セブン暗殺計画」)

 

#24 英雄ーヒーローー 

溝呂木の願いは、完璧超人になること・・・ある意味ストレート。
一番強くなれば、もう他者に脅かされることもない。溝呂木にとっての「力の価値」とはそういう意味だ。
(だがこれは危険な落とし穴でもあるわけで・・・ あれ? 管理官の願いもこれと同じ系?)

 

ハイパーストライクバニッシャーで、あっけなくクトゥーラ(触手怪獣)は消滅。

 

イメージの世界で、姫矢はセラと話す・・・
「力をあたえられたこと、それがおれに対する罰だと思ったから」
「ぼろぼろになるまで戦い、ひとり孤独に死んでいくことが、せめてもの罪滅ぼしだと思った」

 

「ジュン、その光は罰なんかじゃない」「光の継承者に選ばれたのよ」
継承、それはウルトラマンネクサスを観るにあたって重要な概念だと思います。

「光」を一種の王権と考え、溝呂木は姫矢との2代目継承権争いに敗れたと考えてみる(なんだこのVシネマ感)。
誰(何)からの継承か。実は あの銀色の巨人からでは無かったりするのですが、
人間同士の間で継承されるということが、この24話まででは、明らかにならないんですよね~ 先代について語られるのも33話でしたっけ・・・

 

姫矢の戦う理由といい、ちょいと引き延ばしすぎたかとも思うんですが、
自分が死ぬ(死はヒーローのイニシエーションだ)ことを前提にしてはいるが、
(例えば凪に撃たれたりして)楽に死ぬわけにはいかない、という複雑な行動原理で動いていたと分かった時には、ある種、謎が解けた爽快感みたいなのがあった気がします(←爽快感の無いあいまいな表現)

 

姫矢がイメージの世界で救いを手にしたのと同期して、外の世界では、ナイトレイダーが駆るクロムチェスターが最後の一発をウルトラマンエナジーコアにぶっ放す!
これはウルトラセブン「セブン暗殺計画 後編」で、はりつけになっているウルトラセブンに、ウルトラ警備隊がナントカ鉱石から発せられる光線をビームランプに当てることによってセブンをよみがえらせるという展開を思い起こさせます。
それは故なきことでもなくって、セブンも姫矢も「二人目」だから。

 

バニッシャーによりエナジーコアに光が戻り、再び 鳥の鳴き声が聞こえる。
真っ赤なV字型をしたエナジーコアは、飛ぶ鳥を正面から見たような形をしているのですが、
飛び立てない鳥だった雉(キジ)=姫「矢准」は、力を取り戻し、悪魔メフィストと空中戦を繰り広げる!

 

飛べる! おれはこの空を飛べる!(映画ULTRAMANより)

 

激しい戦いの中、ともに爆炎の中に消えた二体の巨人。英雄・姫矢と、姫矢になれたかもしれない溝呂木と。しかし・・・

 

「光は絆だ。誰かに受け継がれ、再び輝く」
3人目の継承者がこの世界に現れようとしていました・・・